ロシアのショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長に、ウクライナ侵攻による戦争犯罪の疑いで、2024年6月25日にICC(オランダ・ハーグの国際刑事裁判所)から逮捕状が出されました。この記事では、ショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長では立場上どちらが上か調べてみました。
ショイグ前国防相・ゲラシモフ参謀総長に逮捕状
ロシアのショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長にウクライナ侵攻の戦争犯罪による疑いで逮捕状が出されました。ICC(オランダ・ハーグの国際刑事裁判所)は、2022年10月~2023年3月の期間で、ロシアがウクライナの電力施設などをミサイルで攻撃し、民間人の生活に重大な傷害を与えた事の責任が二人にあると指摘しています。このミサイル攻撃によりウクライナでは停電が相次ぎ、発電機を使って電力を確保したり、節電のために曜日や時間で停電期間が設けられたりするなど、戦争に関係のない一般市民へ被害が及びました。
どちらが上か
この記事の結論ですが、ショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長では、ショイグ前国防相のほうが立場が上になりそうです。国防相は国防や軍事を統括する官庁で日本の防衛省にあたるとされており、ゲラシモフ参謀総長がトップを務めるロシア連邦軍参謀本部はロシアの軍隊となっています。国防省がロシア軍を統括しているため、ショイグ前国防相が上でゲラシモフ参謀総長が下となりそうです。
また、ショイグ前国防相は、2024年5月8日にプーチン政権が5期目に入るのと同時に国防相を退任し、現在(2024年6月26日)はロシア連邦安全保障会議書紀に就任しています。ロシア連邦安全保障会議は、国家安全保障問題を協議する機関で、プーチン大統領が議長に就任する大統領直轄の機関です。安全保障会議書紀はこの機関のトップに位置するため、国防相を退任した現在(2024年6月26日)も、ゲラシモフ参謀総長よりショイグ前国防相のほうが立場が上だと思われます。
まとめ
- ロシアのショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長に、戦争犯罪の疑いで逮捕状が出された。
- 国防相がロシア軍を管轄しているため、ゲラシモフ参謀総長よりショイグ前国防相の方が上。
- ショイグ前国防相は現在(2024年6月26日)安全保障会議書紀に就任しており、ゲラシモフ参謀総長より上だと思われる。
日本の上空にもたびたびミサイルが通過しますが、日々の生活に欠かせない電力をミサイルで止められたら…と想像するとゾッとします。民間人を巻き込んで攻撃するのは本当に許されない行為ですね。2023年3月にプーチン大統領にも逮捕状が出されていますが、ICC加盟国ではないロシアは、ICC(オランダ・ハーグの国際刑事裁判所)の管轄外となります。そのためプーチン大統領と同様に、ショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長の逮捕は困難とされています。
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