2024パリオリンピックでソフトボールがなくなった理由。ロサンゼルスで復活!

エッフェル塔とソフトボールの道具 スポーツ

2024年パリオリンピックの開会式まであと40日をきりました。新競技に採用されたブレイキンに注目が集まる中、2021年の東京オリンピックでは採用されていたソフトボールが、パリオリンピックでは不採用となってしまいました。本記事では、パリオリンピックでソフトボールがなくなってしまった理由について調べてみました。  

今回なくなった競技

2021年に開催された東京オリンピックと比較し、今年開催のパリオリンピックでなくなった競技は、ソフトボールの他に、空手や野球などが挙げられます。

前回の東京オリンピックで注目が集まった空手。実は、金メダルを獲得した選手も出るほどフランスでも人気の競技なんです。そんなフランス開催のパリオリンピックで、なぜ空手が不採用になってしまったのか。その理由についても調べてみましたのでよければご覧下さい。

>>2024パリオリンピックで空手が落選。なぜ?不採用の理由を探

正式競技と追加競技

ところで、オリンピックの競技には正式競技と追加競技の2種類あることはご存知でしょうか?

正式競技(夏季オリンピック)                                     男子:4大陸75カ国以上 女子:3大陸40カ国以上 で行われている競技

追加競技                                               オリンピック開催都市の特権で、開催都市の大会組織委員会が国際オリンピック委員会(IOC)に種目を提案し、承認された競技

ソフトボール・空手・野球の3つの競技は、追加競技として行われました。競技の種類に注目してオリンピックを見る人は少ないかもしれません。これらを踏まえたうえで、ソフトボールがなくなった理由について考察していきます。

ソフトボールがなくなった理由

競技への参加国が少なすぎる

正式競技に採用されない大きな理由として考えられるのが、オリンピックでソフトボール競技に参加する国が少なすぎるということです。

1996年 アトランタ五輪 8か国(正式競技になる)                          オーストラリア、カナダ、中国、チャイニーズタイペイ、日本、オランダ、プエルトリコ、アメリカ

2000年 シドニー五輪 8か国                                    オーストラリア、カナダ、中国、キューバ、イタリア、日本、ニュージーランド、アメリカ

2004年 アテネ五輪 8か国                                      オーストラリア、カナダ、中国、チャイニーズタイペイ、ギリシャ、イタリア、日本、アメリカ

2008年 北京五輪 8か国                                      オーストラリア、カナダ、中国、チャイニーズタイペイ、日本、オランダ、アメリカ

2021年 東京五輪 6か国(追加種目として実施)                                オーストラリア、カナダ、イタリア、日本、メキシコ、アメリカ

ソフトボール競技が初めてオリンピックで行われたのは1996年アトランタオリンピック。この大会のソフトボール競技への参加国は8ヶ国で、それ以降もソフトボール競技の参加国は増えませんでした。2008年北京オリンピック以降は、実施競技から除外され、2021年東京オリンピックで追加競技として復活しました。

このことから、正式競技の基準「3大陸40ヶ国」に満たないので正式競技として採用されなかったのではないか、と考えられそうです。

オリンピックは200以上の国・地域が参加が参加しますが、その中で6~8ヶ国とは非常に少ないですね。参加国が6~8カ国に対し、メダルが金銀銅で3つとすると他の競技と比べて簡単にメダルが取れてしまいます。

ヨーロッパで人気が乏しい

追加競技に選ばれなかった理由として考えられるのは、ヨーロッパでソフトボール競技が普及していないからというものです。

2024年開催国のフランスはソフトボール競技に参加したことは過去一度もありません。自国で普及していない・人気の乏しい競技を、全世界が注目するオリンピックの追加競技にわざわざ選ぶでしょうか? 

逆に、2021年東京オリンピックで追加競技にソフトボールが選ばれたのは、日本でソフトボールが普及していて、人気だったから(盛り上がるから)と言えるかもしません。

若者の関心を引く競技の優先

並んで歩く友達

2024年パリオリンピックでは、新競技のブレイキンなど、オリンピックへの関心が薄いとされる若い世代の関心を引くための競技が採用されている傾向にあります。国際オリンピック委員会(IOC)は、若者のSNSでの拡散により、若い世代を中心に普及し、大会が盛り上がることを期待しているかもしれません。

オリンピック競技数の増加

オリンピックでの実施競技の数が増加したことも、理由の一つと考えられそうです。初めてソフトボールが正式競技に採用された、1996年アトランタオリンピックでは26競技271種目が行われましたが、2024年パリオリンピックでは32競技329種目となりました。

パリオリンピックでは、会場が15ヶ所、競技日数は19日(ハンドボール・サッカー・7人制ラグビーが7月24日から競技開始のため)となっており、競技日程では予選も含めて1時間刻みでスケジュールが出ていました。開催国の大会の管理や運営に支障が出ないよう、競技の数を制限した結果、実施競技から外れてしまった可能性もありそうです。 

ロサンゼルスオリンピックで復活!

2023年10月16日にインド・ムンバイで開かれた、国際オリンピック委員会(IOC)の総会で、2028年開催ロザンゼルスオリンピックの追加競技にソフトボールが承認されたことが報道されていました。

国際オリンピック委員会(IOC)は16日、インドのムンバイで総会を開き、2028年ロサンゼルス五輪の追加競技として大会組織委員会から提案された野球・ソフトボール、フラッグフットボール、クリケット、ラクロス、スカッシュの5競技を一括承認した。

引用:日本経済新聞「2028年ロス五輪に野球・ソフトボールなど5競技追加」

アメリカは過去に3度金メダルを獲得しており、初めてオリンピックで正式競技として行われたのもアメリカでした。アメリカでソフトボールは人気があり、広く普及しているため、新しく球場を建設する手間やコストがかからないことも承認された理由かもしれません。

まとめ

2024年東京オリンピックでも、ソフトボールは追加競技でした。オリンピックの開催都市での人気や、競技場の充実度合いによって、行われる競技が変わるのは仕方ないことかもしれません。2028年ロサンゼルスで日本代表選手が活躍するのを楽しみに待ちたいと思います!

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